エネルギー・原子力

JELF 再エネガイドラインを策定しました。

 JELFでは、2020年の拡大理事会での提案をうけて、再エネについての考え方やJELF弁護士のかかわり方に関する、以下のガイドラインを策定しました。
 JELFとしては、各所属弁護士の多様な活動が総体的に環境保全につながると考え、その立場・価値観を尊重していますが、その中でも、各弁護士が以下のガイドラインを尊重しつつ、知見を深め、議論を積み重ねながら活動を行っていくことが重要であると考えています。

 このガイドライン策定に関する詳しい説明・経過などについては、こちらのPDFファイルからご確認ください。

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 気候変動対策は、現在、全人類共通の喫緊の課題であり、かつてない深刻な危機を迎えている。具体的には、2030年度温室効果ガス46%削減及び2050年カーボンニュートラルの実現が必要であり、そのためには再生可能エネルギーの強力な促進が必要不可欠である。

 他方で、再生可能エネルギー事業の開発ないし継続のために、自然環境や地域の生物多様性を破壊することは本末転倒というべきであり、許容することはできない。
 従って、例えば、相当規模の森林伐採を伴う事業は、認められない。

 再生可能エネルギー事業には、もう1つの側面として、地域経済の活性化に資するという役割が期待される。また、ある地域における再生可能エネルギーのポテンシャルは有限であるから、それを利用し享受する権利は、地域住民が優先的に行使できると考えるべきである。

 そこで、各事業について、①地域の利害関係者による所有割合、②地域に基礎を置く組織による意思決定がなされているか、③社会的・経済的利益を地域が得ているか、という3つの視点から、地域に貢献する事業か否かを総合的に判断する必要がある。

 そのほか、周辺住民の健康や住環境、畜産業や景観を重視する観光業、洋上風力発電による漁業、地熱発電による温泉業等への影響も考慮すべき事項となる。

 以上より、自然環境や地域の生物多様性を破壊する再生可能エネルギー事業は認められない。その上で、そうでないものについても、当該事業の地域への貢献、住環境や様々な経済活動への影響等を考慮し、当該事業の可否について最終判断すべきである。
 また、必要に応じてJELFは、法律家による環境NGOとして、地域住民、事業者、専門家、自治体等の調整を行うファシリテーターとしての機能を担うことも求められる。