動物であっても、その生命は尊重され、大切にされなければならないのは当然のことです。それは、動物たちのためというだけではなく、動物との関わりを避けては成立し得ない私たち人間の社会を健全なものにしていくためにも、極めて重要なことでしょう。なぜなら、同じ社会の中で生きる動物たちを単なる“モノ”としか見ることができないとすれば、人同士の関係においても、立場の強弱にかかわらず、互いの価値や存在を認め尊重し合う、豊かで成熟した社会を創っていくことは難しいといえるからです。

 近年、犬や猫等ペットについての保護活動、愛護活動が広がりを見せ、動物の殺処分をなくしていこうという意識が、日本の社会においても少しずつ浸透しつつあります。他方、今も毎年10万匹もの犬や猫が殺処分され、また動物に対する虐待や大量遺棄事件が世間を賑わしています。動物福祉に関心を持つ人たちが増えつつあるとはいえ、問題の根は深く、決して解決への見通しが立ったというわけではありません。

 JELFでは、動物愛護団体や市民の方々、さらには行政や業界、政治家とも連携しつつ、動物福祉の向上を図り、人と動物の共生する社会を実現するための様々な活動を行っていきます。